医師臨床研修

麻酔科

研修プログラム

麻酔科の業務は手術室での麻酔管理だけでなく、ペインクリニック外来における疼痛管理、救急医療と多岐にわたり、医師が習得すべき包括的技術、知識を研修することのできる幅広い医療といえる。当院麻酔科では手術室麻酔管理、ペインクリニック、救急部における救急患者初療・ICU入室患者管理を行っており、それぞれ十分な症例が経験できる。
中央手術部では年間約3400例の手術が行われており、麻酔科管理症例は約2300例である。心臓血管外科、胸部外科、脳神経外科等特殊な管理を含めすべての麻酔管理が経験可能である。そのうち約15%が緊急・準緊急患者で緊急的手術が多いのが特徴である。ペインクリニックは年間約280例の新患があり、年間3500~4000例に神経ブロックを中心とした疼痛管理を行っている。ICUは月5~6回の当直業務以外に3カ月ローテーションで救急業務専従を行っている。希望があればより長期間の救急部専従も可能である。
当院は日本麻酔科学会、日本ペインクリニック学会、集中治療医学会、救急医学会の認定指導施設である。

研修到達目標
一般目標 麻酔科医として必要な臨床的技術と知識を習得し、その内容を科学的に発展させる能力を養成することを目標とする。
日本麻酔科学会認定医あるいは専門医の取得を目指す。
個別目標

A. 術前評価

  1. 術前の麻酔管理上の問題点を的確に評価することができる。
  2. 予定される手術術式の内容を理解し、それに伴う麻酔管理上の問題を説明できる。
  3. 最適な麻酔法の選択を行い、術中管理計画を立てることができる。
  4. 麻酔管理に伴う副作用、合併症を述べることができる。
  5. 患者に麻酔管理について適切に説明でき、同意がとれる。

B. 麻酔維持・基本的手技

  1. 末梢静脈の確保ができる。
  2. 麻酔器の構造・取り扱いを理解できる。
  3. 気道確保、バッグーマスク換気ができる。
  4. 喉頭展開、経口・経鼻挿管、ダブルルーメン気管チューブが挿入できる。
  5. ラリンジアルマスクの挿入ができる。
  6. 挿管困難症例に適切に対応できる。
  7. 気管チューブを挿入された患者の人工呼吸管理ができる。
  8. 各種モニタリング機器の意義を理解し、操作できる。
  9. 術中の肺機能、心機能、腎機能などの評価ができ、適切な対応ができる。
  10. 全身麻酔薬、筋弛緩薬を正しく使用できる。
  11. 全身麻酔管理において使用する薬剤の薬理作用の理解ができ、適切に使用できる。
  12. 病態に応じた輸液、輸血管理ができる。
  13. 硬膜外麻酔、脊椎麻酔等局所麻酔法についての理解ができ、実施できる。
  14. 橈骨動脈カニュレーションができる。
  15. 中心静脈穿刺が実施できる。
  16. 気管内及び口腔内吸引、抜管操作が適切に行える。
  17. 術後患者に対し、適切な疼痛管理あるいは全身管理を主治医に助言できる。

C. ペインクリニック

  1. ペインクリニック外来に受診する患者の適切な問診、治療方針の決定が行える。
  2. 星状神経節ブロック、硬膜外ブロック等外来で行われる神経ブロックが実施できる。
  3. 入院患者に対し主治医として責任を持って診療に当たり、治療方針を計画し、患者・家族に説明が行える。

D. 救急医療

  1. ホットラインによる救急患者受け入れ要請に適切に対応できる。
  2. 救急患者搬入時、救急外来における心肺蘇生法を含めた初療が適切に行える。
  3. 救急患者の各科への診療要請、入室依頼が適切に行える。
  4. ICU入室患者の呼吸・循環管理が実施できる。
  5. 院内発生の緊急患者への対応ができる。

E. 学際的行動

  1. 学会発表、及び麻酔関連雑誌への論文投稿ができる。
  2. 麻酔に関連したテーマで研究計画を立て、臨床研究を実施する。
  3. 月に1回抄読会を開催する。
  4. 院内あるいは呉ACLS主催のICLS講習会にインストラクターとして参加する。
研修方法

1年度
前期6カ月
手術室における麻酔管理
術前診察・術後診察
上級医とペアで麻酔待機
後期6カ月
手術室における特殊手術麻酔管理(脳神経外科、胸部外科、心臓血管外科)
術前診察・術後診察
麻酔待機
上級医とペアでICU当直。

2年度
手術室における特殊手術麻酔管理
術前診察・術後診察
麻酔待機
ICU当直
ICUローテーション
上級医とペアで麻酔科外来診察担当

3年度
手術室における特殊手術麻酔管理
術前診察・術後診察
麻酔待機
ICU当直
ICUローテーション
麻酔科外来診察担当

週間スケジュール

モーニングカンファレンス 月~金 毎朝7時45分より
週1回の抄読会:研修中に1回は自分が抄読会を主催する
週1回の臨床研修医への臨床講義:1講義を担当する (2年次、3年次)

[ 当直・待機 ]
麻酔科待機 7~8回/月
ICU当直 5~6回/月

[ 学会活動・論文作成 ]
1年次後半より臨床研究計画開始

1年次 広島麻酔学会(地方会)あるいは院内研究会にて学会発表
2年次、3年次 全国学会にて最低年間1回発表
全国学会で発表した内容は必ず論文とする

[ 認定医、専門医の取得、申請 ]
麻酔科認定医の取得
「医師免許を得た後、麻酔に関する適当な指導者のいる病院で、当該指導者の下に2年以上専ら麻酔の経験を有するもの」が資格を有する。
学会の定める書類審査がある。

麻酔科専門医の申請
「学会正会員で麻酔科認定医資格取得後3年以上経過し、麻酔関連業務に専従していること(麻酔に専従して満5年以上経過している)、麻酔科認定病院で麻酔の臨床業務に1年以上従事し、所定の臨床業績、研究業績があること」これらすべての要件を満たす者が認定される資格を有する。

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