医師臨床研修

小児科

研修プログラム

【研修期間】
選択必修科目として1ヶ月、自由選択科目として1~11ヶ月
【研修場所】
小児科外来、小児科病棟(4階東病棟)、新生児未熟児室(4階東病棟)
目標
一般目標
  1. 小児では患児だけでなくその両親、特に母親と良好な関係を確立することが症状の把握や治療を進めていく上で重要である。また小児では入院に際して付き添いが必要なことが多く、家族構成も考慮しての治療方針の決定が必要になる。
    このような小児の特異性を考慮して患児を含む家族のニーズを身体的、心理的、社会的側面から正確に把握し患児と家族が納得できる医療を行うため、インフォームドコンセントに基づいた診療ができるようになる。
  2. 医療チームの構成員としての役割を理解し、指導医や同僚医師との適切なコミュニケーションができる。また、看護師、検査技師、放射線技師等の幅広い職種のメンバーと協調できるようになる。
  3. 患者の問題点を把握し、問題対応型の診療ができるようになる。また診療にあたって臨床上の疑問点を解決するための情報収集を積極的に行い、医学論文等に基づくEvidence Based Medicineの実践ができる。
  4. 投薬の確認等医療を行う際の安全確認の考え方を理解し実施できる。また医療事故発生時にはインシデンスレポートの提出等事故後の対処がマニュアルに沿って行動できる。また、院内感染対策(Standard Precausion等)を理解し実施できる。
  5. 小児の診療においては両親から診断や治療に必要な情報を得る事が重要であることを理解し、両親特に母親から患児の病歴や症状の聴取ができるようになる。また言葉で症状を訴えられない小児とのコミュニケーションをとるスキルを身につける。
  6. 定期的に行う入院患者の臨床症例に関するカンファレンスで症例呈示と討論ができるようになる。また、研究会や学術集会に積極的に参加する。
  7. 指導医の元で保健、医療、福祉の各側面に配慮した診療計画を作成できる。また入退院の適応の判断が正確にできるようになる。
  8. 医療の持つ社会的側面の重要性を理解し、養育医療、乳児医療、小児特定疾患等の小児医療に関する制度を理解して適切に診療できるようになる。
経験目標

A.経験すべき診察法、検査、手技

  1. 基本的な診察法
    小児では年齢により生理的所見、病的所見が異なることを理解し、小児の診察ができ正確な所見がとれ、記載できるようになる。
  2. 基本的な臨床検査
    1)
    一般尿検査
    採尿パックを使用した小児採尿法ができるようになる。また検尿結果をもとに尿路感染症等の判断ができるようになる。
    2)
    血算、白血球分画
    年齢によってヘモグロビン値や、白血球分画等の正常値が違うことを理解し、結果の解釈ができるようになる。
    3)
    心電図
    年齢によって心電図所見の正常範囲が違うことを理解し、心電図所見の正確な解釈ができるようになる。
    4)
    血液生化学検査
    アルカリフォスファターゼ等年齢により正常範囲の違う生化学検査項目もあることを理解し、結果の解釈ができるようになる。
    5)
    細菌学的検査、薬剤感受性検査
    咽頭、血液、便等の培養検体が正確にとれ、薬剤感受性検査の結果をもとに適切な抗生剤の使用ができるようになる。
    6)
    髄液検査
    小児の腰椎穿刺ができるようになり、結果の解釈が正確にできるようになる。
    7)
    超音波検査
    心エコーを中心に未熟児の頭部エコー、尿路感染症時の腎エコー等ができるようになる。。
    8)
    単純X線検査
    胸部レントゲンを中心に、レントゲン写真の所見が正確に判断できるようになる。
  3. 基本的手技
    1)
    注射法
    小児の点滴確保ができるようになる。皮下注射ができるようになる。
    2)
    採血法
    肘静脈からの採血だけでなく、手背の静脈からの採血や、新生児の足底からの採血ができるようになる。
    3)
    腰椎穿刺により髄液の採取ができる。
    4)
    胃管の挿入と管理ができるようになる。
  4. 基本的治療法
    1)
    入院時の安静度や食事などの指示が適切に出せるようになる。また退院後の療養指導が出来るようになる。
    2)
    薬物の作用、副作用について知ったうえで小児の薬用量について理解し適切な処方ができる。
  5. 医療記録
    1)
    POS(Problem Oriented System)に従ってカルテの記載ができ管理できる。
    2)
    処方箋や指示箋が書けるようになる。
    3)
    紹介状や紹介状の返事が適切に書けるようになる。。

B.経験すべきまたは経験が求められる症状、病態、疾患

  1. 呼吸器感染症
    いわゆるかぜ症候群としての上気道炎から、気管支炎、肺炎。小児科領域では最も多い疾患である。
  2. 呼吸不全
    小児の呼吸不全の原因としては気管支喘息重積発作が最も多い。冬季であれば乳児の細気管支炎も呼吸不全の原因となる。
  3. 気管支喘息。
    小児喘息の慢性期の管理と、急性発作時の治療
  4. 先天性心疾患
    心室中隔欠損、心房中隔欠損などの心エコーによる診断と手術までの外来管理。
  5. 痙攣性疾患
    痙攣発作時の対処。原因は熱性痙攣が最も多い。てんかんや髄膜炎などの中枢神経感染症との鑑別診断。熱性痙攣予防の方法。てんかんの慢性期の管理。
  6. 小児ウイルス感染症
    冬季-インフルエンザ、RSウイルス感染症、ロタウイルス感染症(冬季嘔吐下痢症)、夏期-エンテロウイルス感染症(夏かぜ)とそれに伴う無菌性髄膜炎年間を通じて-水痘、突発性発疹、流行性耳下腺炎、風疹、など。
  7. 小児細菌感染症
    A群溶血性連鎖球菌感染症、ブドウ球菌感染症、肺炎球菌感染症など。
  8. 幼少児では耳痛の訴えができないため、不機嫌から小児科で発見されることも多い。
  9. 中耳炎
  10. 腹痛
    年長児では虫垂炎、乳幼児では腸重積が重要である。年齢に応じた腹痛の鑑別診断と必用に応じて他科紹介ができるようになる。
  11. 川崎病
    発疹を伴う小児の熱性疾患として重要である。川崎病の診断と治療について理解する。
  12. 異物誤飲
    小児ではたばこの誤飲が最も多い。必用に応じて胃洗浄。
  13. 糖尿病
    IDDM症例の自己血糖測定とインスリン自己注射による管理。
  14. 甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症
    それぞれの症例の診断と外来での管理。
  15. ネフローゼ症候群
    診断と治療について理解する。
  16. 新生児呼吸障害
    成熟児-新生児一過性多呼吸、胎便吸引症候群
    未熟児-IRDS
    それぞれについて診断と治療。

C.特定の医療現場の経験

  1. 乳児検診、予防接種。それぞれ小児科外来で実施。また乳児検診を通じて母子健康手帳の重要性を理解する。
  2. 虐待を疑った場合児童相談所等との連絡をとり、適切な対処を行う。
臨床研修評価
研修責任者 小児科
専任指導医 小児科
評価方法 以下の4段階で評価する。
1.不可  2.可  3.良  4.優

A.基本的検査法

  1. 一般尿検査:小児採尿法、尿路感染症等の判断ができる。
  2. 血算、白血球分画:年齢による結果の解釈ができる。
  3. 心電図:年齢による正確な解釈ができる。
  4. 血液生化学検査:年齢による正常範囲の理解、結果の解釈ができる。
  5. 細菌学的検査、薬剤感受性検査:適切な抗生剤の使用ができる。
  6. 髄液検査:小児の腰椎穿刺、結果の解釈が正確にできる。
  7. 超音波検査:心エコー、頭部エコー、腎エコー等ができる。
  8. 単純X線検査:レントゲン写真の所見が正確に判断できる。

B.基本的手技

  1. 注射法:小児の点滴確保、皮下注射ができる。
  2. 採血法:肘静脈、手背の静脈、新生児の足底からの採血ができる。
  3. 腰椎穿刺により髄液の採取ができる。
  4. 胃管の挿入と管理ができる。

C.基本的治療法

  1. 入院時の安静度や食事などの指示、退院後の療養指導ができる。
  2. 薬物の作用、副作用を知り、小児の薬用量について理解し適切な処方ができる。
  3. 新生児、小児の輸液の特殊性を理解し、適切な輸液管理ができる。

D.医療記録

  1. POS(Problem Oriented System)に従ってカルテの記載ができ管理できる。
  2. 処方箋や指示箋が書ける。
  3. 紹介状や紹介状の返事が適切に書ける。

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